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避難所の夜

徒歩5分くらいで小学校到着。隣接する中学校とどちらが避難所なんだろうか?
どちらも開くなら、つい先まで子供が在籍した中学校のほうが先生方も見知っていて安心な気がする。
中学の様子も見に行くがこちらは門が閉ざされていた。
(後から知ったのだが中学校の体育館は被災して土台が崩れ今も使用禁止状態。避難所どころではなかったわけだ)

それでは、と小学校に行くが、あまり人気は感じられない。車はぽつぽつとあるのだが、体育館は暗いし静かだ。
中をのぞくとだ~れもいない。

え??


すると校舎のほうから人影が。
避難される方はこちらへ、
と案内される。

避難所というとどうしても体育館をイメージしてしまうのだが
どうやら校舎を開放しているらしい。
私たちのほかにお母さんと娘さんと赤ちゃんという3人家族も同時に案内されて校舎に入った。なんでも仙台市でも津波被害の甚大だった若林区から避難してきたのだという。
ご主人の実家がこちらに近いからとのことで、土地勘があったのでしょう。
きっと大変な思いをされてきたのだと思う。その時はまだよくわかっていなかったのだけれど。


さて、案内されて入ってみると、
中にはすでに40人くらいの人が一つのストーブを囲んで児童用の椅子に腰かけていた。
発電機の明かりはあるが薄暗く、よくわからないが、見知った顔はいないようだ。
近くの人ではないのかな。。。



しばらくすると校長先生が見えて避難所開設にあたっての注意事項や説明やらをしてくださった。


まず、本来避難所開設は仙台市からの指示を受けて行われるものらしい。
ちょうど2月に仙台市の当地区防災担当者と打ち合わせをしたばかりなのだが
震災発生後現在まで(このころ18時半くらい)まだその人と連絡さえ取れておらず、
仙台市からも指示がないとのこと。
しかし、住民が集まってきており学校の判断で急きょ開設したとのことであった。

たまたま先月打ち合わせをしたなんて、仙台市も学校もきちんと防災対策をしていたわけだ。
それでも、実際にはマニュアル通りにはいかない。災害ってこういうものなんだなとしみじみ思う。

学校ができることの範囲(備蓄非常食の配給ができる、残っている職員での対応であるので十分な対応はできないが容赦してほしい、など)
注意事項(屋上タンクが空になれば水が止まるので節水に協力を、など)
学校施設の耐震性(校舎の建築基準は他より厳しいので安心してほしい)
公衆電話は赤いボタンを押せば無料で使える、といった案内

などであった。


先生方にも家族がいるのに、頭が下がる。
「よろしくお願いします」と皆で頭を下げる。

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コメント 4

どぼちょんぱぱ

避難所といっても今回のように先が見えないと大変ですね。
被災されても被災者をサポートする側の方々には頭が上がりませんね。
by どぼちょんぱぱ (2011-05-14 14:55) 

500円

どぼちょんぱぱさん

そうなんです。自分の家族はさておき使命を果たす方々。
大変なことだと思います。
by 500円 (2011-05-14 22:43) 

楓〇

案内してくれる人がいるって、なんだか、すごい!と思ってしまいました。
日頃の訓練などは疎かに出来ませんね。
直後から、対応できるってことは、日本人の防災意識の高さなのでしょう。
by 楓〇 (2011-05-16 12:55) 

500円

楓〇さん

この度、行政はよく頑張ってくれています。
この先少しずつ触れようと思いますが、各市区町村、公務員の皆さんの頑張りには頭が下がります。
by 500円 (2011-05-19 13:16) 

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